我が家の長女(2006年生まれ)も次女(2009年生まれ)もアレルギー体質。
この記事を書いた2017年に10歳長女のアレルギー検査を受けたところ、これまでの13項目縛りの検査(14項目以上は保険適用外)とは違い、一度に39項目ものアレルゲンを調べることが出来ました。

現在長女は大学生。
この記事は長女の幼少期からこれまでの経過を合わせて記録したものです。
ではまずは今回(10歳)の結果から公開します。
新たなアレルギーが発覚して、ちょっとびっくり。

ヤケヒョウヒダニ・ハウスダスト・ネコ・イヌ・ガ・ゴキブリ・スギ・ヒノキ・ハンノキ・シラカンバ・カモガヤ・オオアワガエリ・ブタクサ・ヨモギ・アルテルナリア(ススカビ)・アスペルギルス(コウジカビ)・カンジダ・マラセチア・ラテックス・卵白・オボムコイド・ミルク・小麦・ピーナッツ・大豆・ソバ・ゴマ・米・エビ・カニ・キウイ・リンゴ・バナナ・マグロ・サケ・サバ・牛肉・鶏肉・豚
以上39項目調べたうち、陽性反応が出たのは、
ヤケヒョウヒダニ・ハウスダスト・ネコ・イヌ・ガ・スギ・ヒノキ・ハンノキ・シラカンバ・カモガヤ・オオアワガエリ・ブタクサ・ヨモギ・ラテックス・小麦・ピーナッツ・大豆・ソバ・ゴマ・米・エビ・キウイ・リンゴ・バナナ
24項目。
蛾アレルギー…!!!
そして非特異的IgEが640…!!!
アレルギー検査の数値と実際の症状(非特異的IgE)
アレルギー検査結果には、各項目以外に「非特異的IgE」という謎の数値が書いてあります。

非特異的IgEについて初めて検査を受けた時にお医者さんに聞いたところ、「アレルギー体質かどうかを示す総合的な数値と思っておけばいい」とのことでした。
この非特異的IgEの正常値は、170以下(1歳未満は20以下、1~3歳は30以下、4~6歳は110以下)。
長女は640。
数字だけ見るとビックリですが、わりと普通に過ごしています。
長女の場合、アレルギーで喘息などの呼吸器症状が出ない(花粉による鼻炎はあります)こと、花粉は振り切れているもののハウスダストやダニの数値がまだそこまで高くないのが大きいのかなと思います。
下の写真は2歳当時の次女の検査結果ですが、非特異的IgEは348。

2歳児の正常値は30以下なので驚きましたが、ミルクに若干反応が出ただけで、長女のような食物アレルギーにも喘息にもなりませんでした。
ただ、幼児期は肌がアトピーっぽくカサカサしてひどい痒みに悩まされました。
長女の乳児期の湿疹はアレルゲンを除去することで改善しましたが、次女の湿疹は除去食では改善せず、肌のケアと成長により改善していきました。
このように数値と実際の症状に差を感じるのは、食物アレルギー・環境系アレルギー・呼吸器症状・蕁麻疹・湿疹など、アレルゲンや症状が異なるからなのかなと思います。
アレルギーの数値と実際の症状
続いて各項目のアレルギー検査の数値について。
こちらも数字を見て一喜一憂してしまいがちですが、陰性なのに症状が出る食べ物があります。
逆に陽性なのに全然平気!という事もあるにはあります。
10歳の検査結果で陽性の食べ物のうち、明らかに症状が出て大量に食べたら危険だと思われるものは、エビ(非加熱の甲殻類全般)とキウイ(マンゴー、アボカドなど南国系の果実全般)。
エビはクラス1ですがお寿司など非加熱の状態のものは、本人がちょっと無理…と危機を訴えるくらい。
キウイは体調によってムズムズする程度ですが、キウイよりもマンゴーとアボカドで食べなきゃ良かったと思うくらいの症状が出ます。
ラテックスはゴム風船を膨らませたら唇が腫れました。
クラス2の米は毎日食べていますし、大豆は大好物。
今回陰性だった卵は、一時期半熟程度まで食べられるようになっていましたが、最近はまた口が痒くなるようになったりならなかったり。でも陰性。
このように数値と症状は必ずしも一致しないことがあります。
食べ物とは離れますが、クラス4の犬猫とは一緒の布団で寝ていますから(顔を舐め回されると蕁麻疹が出ます)。
※激しい症状が出やすいと言われているピーナッツとソバは前回(3年前)もクラス2だったので念のため控えています。
アレルギーの治療とアレルギーマーチ
子供たちのアレルギー治療は、乳幼児期に陽性だった5大アレルゲンのうち明らかに症状が出るものは幼いうちは除去、成長とともに少しずつ試して食べられるようにしていく方法で幼少期の食物アレルギー(乳・卵・小麦)は克服しました。
逆に成長過程で出てきた蕎麦やピーナッツ、南国系の果物(キウイとバナナは食べますが、マンゴーアボカドは危なそう)は完全除去。
環境系のアレルゲンにはなるべく曝されないように気を付け、時期や症状によっては抗アレルギー剤を服用するなど、治すよりも自衛が最優先。
「なるべく曝されないように」なんて言っても蛾と触れ合ったことなんてないのに(鱗粉とか浴びてるかもしれないけど)蛾アレルギーだし、春先はどんなに努力しても花粉は浴びるし、完全に防ぐのは無理。
ラテックスアレルギーに関しては医療機関を受診する際は必ず申告しています(まつ毛パーマのサロンでも申告したらしい)。
身近なところでは、絆創膏の素材や個包装紙の糊にラテックスが使われていることが多く、赤くなることがあります。
同じように個包装紙の糊にラテックスが使われていても、あるメーカーの絆創膏はダメで、ケアリーヴは平気だったり(贅沢)。

幼少期の成長とともに治る可能性のある食物アレルギーから、新たな食物・環境系アレルギーとのお付き合いが必要となる「アレルギーマーチ」へと駒を進めたわけです。
アレルギーの治療の中でひとつすごく後悔しているのが、小学生の頃に一度スギの減感作療法をしたいとアレルギー専門医(ちょっと遠い)で相談したものの、頻繁に通わないといけないから大変じゃない?と言われて断念したこと。
長女が中学生になる頃には世間のアレルギー治療が進歩し、近所の病院でも受けられるようになりました。
しかし本人は受験生だしその当時は子ども医療費が中学生までだったので高校に入ってからじゃなんかもったいない。
おまけにその後市長が変わり子ども医療費助成の対象が高校生までに延長されたものの長女が適用されるのはほんの数ヶ月。
それでも親元にいるうちに治してあげたい親心の一方で、長女自身は生まれてずっとアレルギーなのでその状態に慣れてしまっていること、スギとかダニとかピンポイントで治してもしょうがないみたいな感じで、結局減感作療法は受けずじまい。
親としては子供のうちにスギくらいはどうにかしてあげたかったなというのが今でも引きずる正直な気持ちです。
アレルギーっ子の過去と現在
長女のアレルギー症状は主に皮膚に出ていて、このまま治らなかったらどうなってしまうのか…、治ったとしても痕が目立つのではないかとすごく心配していました。
頬も腕も足もお腹も真っ赤で浸出液が噴き出し、ステロイドを塗ってやっと少し治ったと思っても一瞬目を離したら掻き毟って血と汁だらけ。
病院に行っても

乳児湿疹だから怖がらずにステロイドを塗り続けて、良くなってきたら少しずつ保湿剤に切り替えて
と、言われた通りに何度ちゃんとやっても治らず、アレルギー専門医と連携出来るようになるまで本当に辛かったし、アレルギーと分かったところですぐに治るものでもなく、当時夫はいないようなもので普通に育児も大変だったし…って、大変過ぎて多分私の防衛本能が一部の記憶を消しました。
当時の育児ブログのバックアップ見て下さい。
今から行って24歳の私に結論を全部話して最善の道に最短で導いてあげたい…
そんな大変な日々も、長女の毛穴ひとつなくニキビも風呂キャンセルした時くらいしか出来ない真っ白なお肌を見ていると報われる気がします。
肌質はアレルギーとは関係なく何故私に遺伝しなかったのでしょう!と絶叫したくなるほど見事な隔世遺伝。
ああ羨ましい。
上に書いた通りアレルギーマーチとは今後も付き合いが必要ですが、幼少期から自分の体質として受け入れてうまく生きてきたので、これからも思わぬ事故に気を付けながら自己管理をしていってほしいと思います。
アレルギー治療の思わぬ収穫
そんな感じで長女のアレルギー治療の前半戦はひたすら手探りでした。
特に食べ物には気を遣い、和食中心で特定のアレルゲンを除去した分もきちんと栄養が摂れるようにとせっせと意識高い系育児をした結果、(そのお陰かは分からないけど)めっちゃ健康!
「受験は体力」と言いますが、コロナ渦だった中学時代も高校受験も大学受験もピンピンしていたし、高校の電車通学も忙しい部活も乗り越え、受験期間は夜中まで毎日塾通い、朝から夜までかかる模試、一般受験だったため大学受験は共通テストと連日遠方まで併願校の受験に向かい、大学に入ったら毎日1限の授業に間に合うよう1時間半かけて通学してもまだピンピンしています。
ちなみに本人の食の好みは変わらず和食で、お菓子は変なグミとかが好きみたい。
今は私の意識は反動で激低ですが、あの過酷なアレルギー治療の日々の中で健康の礎となるものが知らず知らずのうちに出来ていたのかもしれないなと思ったりします。
お先真っ暗だったあの頃の私にとって、自分より少し先に進んだところにいるどこかのお母さんの体験談が何よりの希望でした。
アレルギーの症状には個人差がありますし、世間の理解も医療も当時より今の方がずっと進んでいるので具体的な治療については私は積極的には触れませんが、真っ赤な赤ん坊がちゃんと大人になったよ!と、いつかの私みたいなどこかのお母さんに伝えたくてこの記事を書きました。